東北王者の脇本おいばなラグビースクール(秋田)が、大逆転負けで勝利を逃した。最終戦となった13位決定戦で名古屋(愛知)と対戦。

佐藤良祐(6年)が左隅にトライして先制すると、江畑暁登主将(6年)が3トライを加えて前半を20-5とリードした。だが、後半開始から6分間で6連続トライを許し、20-35と屈辱的な敗戦を喫した。江畑は「前半は一方的に自分たちの走力を出せたが、後半はセットプレーやサインプレーにやられてしまった」と話し、悔し涙が止まらなかった。

前日22日の1次リーグは0勝3敗で、各リーグ3、4位で行うトーナメントに臨んだ。同1回戦で堺(大阪)に5-30と完敗。名古屋にもキックから長身選手の高さを生かされた。ただ走るだけでなく「練習では、寝て、起きてを繰り返すフィットネスが一番きつかった。とにかくフィジカルは鍛えてきた」と江畑。今後は、地元の男鹿東中に進学し、「また全国に出たいし、将来的にはスーパーラグビーの選手になりたい」。パスやキックで相手を翻弄(ほんろう)するニュージーランド代表の世界最高SOボーデン・バレット(28)を目標に掲げた。

昨年は2勝も、今大会は5戦全敗で16チーム中15位。下間貴広監督(47)は「1勝させてあげたかったが、どのレベルまで持っていけば全国で通用するのかが分かったと思う」と今後の成長に期待した。なまはげの「泣ぐ子はいねがあ~」で育ったラガーマンは、泣いた分だけ強くなる。【鎌田直秀】