ラグビーのトップリーグは9日、今月開催の計3節、24試合を休止すると発表した。

感染拡大する新型コロナウイルスの影響ではなく、同リーグ内で相次ぐ薬物問題を受けての対応だ。都内で会見した太田治チェアマンは「トップリーグだけではなく、日本ラグビー界の存在を揺るがす大きな問題」と重く受け止めた。

薬物による立て続けの不祥事に、トップリーグが苦渋の決断を強いられた。日野レッドドルフィンズ所属の選手が、違法薬物使用容疑で4日に逮捕。昨年6月にも他チーム所属選手による薬物問題があった。太田チェアマンは「年度内に複数のチームから違法薬物関連による逮捕者が出たことの責任は重い」と休止を決断した。

開催休止となる試合は、3月14~15日の第9節、21~22日の第7節、28~29日の第10節。代替試合は行われず、勝ち点の付与などは今後協議していく。各試合のチケットは、払い戻して対応する。

休止期間中には、コンプライアンス教育を改めて徹底する。各チームへ所属選手の潔白を示す文書提出も検討する。新型コロナウイルスの状況も見ていきながら、4月4~5日の第11節再開を目指す。