Bリーグが新型コロナウイルスの影響による中断を経て、約1カ月ぶりに再開する。

B1新潟(中地区4位)は今日14日と15日の第28節、琉球(西地区1位)とホームのアオーレ長岡で対戦する。再開後は4月1日まで無観客試合。その初戦、チーム得点王のPFニック・パーキンズ(23)が必勝を誓った。今季初来日し、中断という思わぬアクシデントに遭ったが、ため込んだ力を発散して再開初戦を白星で飾る。

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入念に調整した。13日の全体練習後、パーキンズはPFエグゼビア・ギブソン(31)のアドバイスを受けながら、リング下のプレーを確認した。相手のかわし方、シュートのタイミング。「ポストの効率のいい動き方を教えてもらった」。その後は庄司和広監督(45)と1対1のシュート練習。1試合平均20・6点で現在ランキング6位。チームの得点源は、琉球を相手に自身のスコアメークが不可欠なことを自覚している。

無観客試合は初めての経験だ。昨季までプレーしたニューヨーク州立大バファロー校でも、新潟に入ってからも常に大観衆の後押しを受けていた。「違和感はある」と異質な空気を予想しながらも「ファンの直接的なサポートは受けられないが、自分たちのエネルギーを出すだけ」と気持ちを切り替えた。

初めて母国米国以外でプレーする中でのアクシデントにも落ち着いて対処する。NBAも新型コロナウイルスの影響で12日でリーグ戦が中断になった。NBAに所属する大学時代のチームメートに連絡し、無事を確認した。日常生活で手洗いは1日20回以上、食材の買い物以外は外出を控えるなど、健康管理に抜かりはない。

実戦の間隔はチームメートより空いている。島根戦(2月9日)の後、家庭の事情で2月11日に帰国し、2週間後の25日に新潟に戻ってきた。その間、チームはA東京戦(2月15、16日)で2連敗。自分が不在の間、黒星を連なったことに悔いが残った。新潟はリーグ全体順位18チーム中15位で、B1残留プレーオフに回る下位4チームに入っている。「そこから抜け出すためにも勝たないと」。自身にとって34日ぶりの試合、まずは現状打破。1戦必勝の気持ちで再開初戦に臨む。【斎藤慎一郎】

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無観客試合に備えクラブは準備を整えた。13日から選手、チームスタッフ、フロントスタッフは朝の検温と行動履歴の記入を始めた。試合当日は報道陣、関係者はマスク着用と入場前の検温を義務付けられる。コートと関係者が入れるエリアは2~3メートル離され、チーム、選手専用の動線も確保。ファンに向けては無料動画を配信する。試合開始30分前からクラブ公式YouTubeで、芸人の中村博和とアルビレックスチアリーダーズのメンバーによるトークライブを行う。