柔道の男子66キロ級で五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡(30=パーク24)が、全国高校総合体育大会(インターハイ)などの中止を受け、子供たちへメッセージを送った。

28日、自身のツイッターを更新。「未来ある子供達へ」と題し、直筆の文面をアップした。「突然、目標にしていた大会がなくなり、目標を失っている子供がたくさんいるのではないでしょうか? 大会が中止になっても、目標に励んできた日々は、今後必ず生きてきます。未来の自分への時間だと思い、前を向いて歩んでほしいです」と激励した。

新型コロナウイルス感染拡大を受けて日本代表の活動も休止中で、多くの国内外の大会が中止や延期となっている。海老沼も自宅での自主トレーニングの日々が続く。「私自身も次の大会が未定で不安な日々を送っていますが、次の大会が行われる日に全力で戦えるよう準備しています。前を向くのに少し時間がかかる人もいるかもしれませんが、腐らず、諦めず、今置かれている状況の中で前を向いて歩んでいきましょう」。

東京・世田谷学園高時代は、高校総体に1度も出場できなかったが、心の中では常に「五輪に出て金メダルを取るんだ!」との強い信念を持っていたという。「インターハイに出場できない私が言うから笑う人もいました。でも、『そんな人を見返してやる。俺が五輪に出る』と思い、過ごしてきました。『五輪に出るためには?』と、自問自答しながら日々の練習をしてきました。私の夢は五輪でしたが、柔道だけに限りません。夢を持ち、目標を見据え、そこに向かって歩む。それは一緒だと思います。一緒に乗り越えましょう。前を向いて歩んでいきましょう」と熱いメッセージをつづった。