新型コロナウイルス感染拡大で東京オリンピック(五輪)は延期となった。選手が来夏の祭典で獲得を目指す五輪メダル。各競技でどのような歴史が刻まれてきたのか。「日本の初メダル」をひもとく。

  ◇    ◇    ◇

1964年の東京五輪で採用されたバレーボールは、当初から男女両代表とも実力を発揮した。東京大会では男子が銅メダル、女子は金メダルを獲得。世界中に日本の強さを知らしめる大会となった。

この大会で金メダルを獲得した女子代表は、無類の強さを誇り「東洋の魔女」と呼ばれた。NHKが放送した旧ソ連との決勝戦の平均視聴率は、66・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。スポーツ中継番組では歴代1位の記録で、今なお語り継がれる名場面だ。

その後も日本のお家芸とし期待を一心に受け、好成績を残した。68年メキシコ大会で男女代表とも銀メダル、72年ミュンヘン大会では男子が待望の金メダル、女子は銀メダル。76年モントリオール大会では女子が2度目の金メダルを獲得した。

しかし、84年のロサンゼルス大会で女子代表が銅メダル獲得以降、低迷期に突入した。世界のトップクラスと水を分け、00年シドニー大会では男女両代表とも本戦出場を逃した。12年ロンドン大会で女子が銅メダルを獲得し、久々の表彰台に上がった。