NBAウィザーズの八村塁(22)が、シーズン再開を目前にして万全の仕上がりを見せた。27日(日本時間28日)に米フロリダ州オーランドでレーカーズとの練習試合に先発し、約28分間の出場で19得点、3リバウンド、3アシスト。116-123で敗れたが、これで練習試合全3戦でチーム最多得点をマークした。新人ながらチームの中心的存在として、再開初戦となる31日のサンズ戦に臨む。

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開始約2分に自身最初の得点を3点シュートで決めたあと、八村はゴール下での力強いプレーが目立った。前半終了間際には、3人の相手選手に囲まれながらもリバウンドをがっちり奪い、すぐさまワンハンドダンク。力強さを感じさせる動きに、ブルックス監督は「いいプレーがたくさんあった。リム(リング)へのアタックをもっとして欲しいと思っていたが、きょうはそれができていた」。ルーキーの確かな成長を感じ取っている様子だった。

自ら得点を決めるだけでなく、狙い澄ましたパスも光った。再開後の練習試合3戦では自身最多の3アシストで、味方のシュートを演出。八村は「僕が積極的にプレーすれば、相手ディフェンスを引きつけることができる。パスも重要になってくる」。広い視野を持ってプレーすることの大切さを口にした。

この日のレーカーズはジェームズら主力が不在だったとはいえ、西地区首位を快走する優勝候補の一角だ。そんな相手にも堂々たるプレーを示し、ここ3試合で最多となる19得点をマークした。

3連敗に終わったことで、「きょうはディフェンスの面で甘かった」とチームとしての課題をあげつつも、「次は公式戦。これから2、3日の練習で集中して、切り替えていきたい」。大黒柱のビールらが不在のなか、ルーキーながら攻守の軸として、ウィザーズを逆転プレーオフ進出に導こうと意気込んでいる。【奥岡幹浩】