フィギュアスケートの北九州オープン競技会「飯塚アイスパレス杯争奪大会(飯塚杯)」が2日、福岡・飯塚アイスパレスで幕を閉じた。

新型コロナウイルス感染拡大後、15歳以上のシニアが出場できる大会の開催は全国で初めて。今後のモデルケースになる大会として注目された中、2日目はノービス女子、男子とジュニア女子、男子、シニア女子、男子の順でフリーが行われた。

シニア女子は竹野比奈(福岡大)が総合146・32点。ショートプログラム(SP)2位から逆転で優勝した。SP首位だった妹の竹野仁奈(筑紫女学園大)はミスが出て同123・87点の3位となり、2位には125・42点の西坂美柚(九大)が食い込んだ。

シニア男子は、優勝候補筆頭でSP首位の中野紘輔(飯塚クラブ)がフリーでも盤石の演技を見せ、総合179・76点で頂点に立った。2位はSP2位の古家龍磨(九州工大)が138・05点でそのまま準優勝。SP3位だった古家麟太郎(九州工大)は、フリーは棄権した。

例年、全日本選手権の地区予選前に行われる飯塚杯には県内外の選手が出場。昨年の優勝者はシニア男子が日野龍樹(中京大)で、シニア女子が永井優香(早大)だった。同じく昨年、男子2位だった須本光希(関西大)や女子4位の樋口新葉(明大)ら有力選手も出る大会だったが、今年は新型コロナ禍で規模縮小。福岡県スケート連盟に所属し、日本スケート連盟バッジテスト6、7級を有する選手に出場が限られた。

スケーターは、事前に送付された「新型コロナウイルス感染防止のための問診票」に記入した上で参加。無観客で行われ、マスクやフェースシールド姿の関係者だけが見守り、得点を待つキス・アンド・クライも1人で臨むこととした。マスクの配布、検温、消毒液の配置など徹底。出場グループごとに会場への入退場時間を指定し、同時に会場へ入れる選手を最大2グループ(12人)に絞るなどの対策を取っていた。

ジュニア女子は江川マリア(パピオクラブ)が、同男子は垂水爽空(パピオクラブ)が優勝した。