女子テニスで、18年全米、19年全豪優勝の大坂なおみ(22=日清食品)が、第2の「なおみ」発掘に手を差し伸べる。

ウエアを契約するナイキと、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団と手を組み、女子のスポーツ参加を促進する助成プログラム「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」を設立すると4日、発表した。

テニスだけでなく、多くのスポーツに日本の女の子が参加できるように、大坂が支援する。助成金の援助から、コーチ研修、強化トレーニングなどのイベント開催を、地域を通じて行う。「私は3歳でテニスを始めて人生が変わった」と大坂は言う。それと同じ体験を味わってもらいたいと願っている。

そのプログラムは、大好きな東京からスタートさせる予定だ。ナイキによると、女の子が15歳までにスポーツをやめてしまう割合が、東京は世界の中で最も高い都市の1つだという。そこで大坂は「何か私にできることはないかと考え、次世代の女子に多くの場を提供したいと思った」と話している。

4大大会で2度の優勝を果たし、アジア女子で史上初のシングルス世界1位にもなった。その後、常々、大坂は「子どもたちのロールモデル(手本となる人)になりたい」と話していた。新型コロナウイルスで世界が閉塞(へいそく)感を味わう中、大坂が明るい未来を切り開く。