国際スケート連盟(ISU)は4日、フィギュアスケートの今季グランプリ(GP)シリーズを制限付きで開催すると発表した。

3日にオンラインで開いた理事会の決定事項を公式サイトで公表。10月開幕の全6大会を予定通りの日程で行うことを決めた一方、新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限の影響等を受け、選手や関係者の安全を確保するため通常開催を断念した。

実施方針を「Domestic run event」とし、各大会の出場者を、開催国の選手、その国に練習拠点を置く選手らに制限して変則開催する。

次回理事会は8月28日に予定されており、詳細な大会方式は固まり次第、追認される。また、各大会の出場選手発表は例年6月にあったが、今回の決定を受けて各国連盟は派遣スケーター選定の最終調整に入る。

22年北京オリンピック(五輪)のプレ大会となるGPファイナル(12月、北京)は、開催の可否や時期を今後協議するという。新型コロナ禍の状況によっては年明けに延期される可能性があることも報告された。

ジュニアのGPシリーズは7月に全戦中止が決まったが、シニアは実施。ISUは「新型コロナウイルス対策を引き続き最優先するとともに、選手に国際的な競争の場という最高の機会を提供する必要性がある。すべての大会が安全に開催できるよう、ISUは全てのファミリーを最大限サポートすることを約束します」との声明を出し、開催意義を強調した。【木下淳】

【2020-21年シーズンGPシリーズ】

▼第1戦スケートアメリカ(10月23~25日、ラスベガス)

▼第2戦スケートカナダ(10月30日~11月1日、オタワ)

▼第3戦中国杯(11月6~8日、重慶)

▼第4戦フランス杯(11月13~15日、グルノーブル)

▼第5戦ロシア杯(11月20~22日、モスクワ)

▼第6戦NHK杯(11月27~29日、大阪・東和薬品RACTABドーム)

▼GPファイナル(12月10~13日、北京)