9月27日にソチ・アウトドロームで行なわれたF1第10戦ロシアGP決勝で、レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが2位表彰台を獲得した。

フェルスタッペンは予選2位からスタートでダスティな路面に足を取られて出遅れたが、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の10秒加算ペナルティーもあって2位に浮上。そのままハミルトンを寄せ付けることなく単独の2位でフィニッシュした。

パワーが大きくものをいうサーキットだけにレッドブルは2014年の開催以来一度も表彰台を獲得したことがなかったが、今年は過去最高の走りを見せた。

「毎週末がこうであるべきだよね。過去2戦はもちろん良いことではないけど、過去にコンペティティブでなくて表彰台を獲得したことがないこのサーキットでこの結果を手にできたのは素晴らしいことだし、とても満足しているよ」

前半のミディアムタイヤではリアのグリップ不足が顕著で苦戦を強いられたが、ハードタイヤに交換した後半はハミルトンを寄せ付けない走りを見せた。

「ミディアムタイヤではマシンバランスがあまり良くなくて、Q1やQ2の時のような感じでコーナーの入口でプッシュ出来なかった。でもピットインしてハードタイヤに交換してからはマシンの安定感が少し向上してマシンバランスが少し良くなった。第2スティントはかなり良かったし、2位になれたことにものすごく満足だよ」

レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、ハミルトンのペナルティーに助けられての2位であることは認めながらも、フェルスタッペンの快走を称賛した。

「今週末のメルセデスAMGは我々よりも速かったし、我々はルイス(・ハミルトン)のペナルティーの恩恵を受けて2位を手にしたんだ。それでもマックス(・フェルスタッペン)はマシンからありとあらゆるパフォーマンスを一滴も残さず絞り出してくれたし、レッドブルにとってソチのこの6年間でベストの結果を掴み取ってくれた。今日のマックスのドライビングは本当に素晴らしかったよ」

ホンダとしてはアルファタウリ・ホンダも含めて4台全てが入賞(2位・8位・9位・10位)。4台入賞は昨年のモナコGP以来であり、2015年からの第4期F1活動では2度目のこと。また、フェルスタッペンの2位で第4期の表彰台獲得回数は20回となり、第3期(2000年~2008年)の19回を上回った。

イタリアGPとトスカーナGPでパワーユニット起因のトラブルで2戦連続のリタイアを喫していただけに、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターもホッと胸をなで下ろした。

「今回は4台完走・4台入賞という目標をクリアすることができました。このところ2戦連続でパワーユニット起因のリタイアであったり、それと少し関連してガスリーの接触リタイアもありましたのでなかなか難しい状況でしたけど、今日は4台がしっかりと完走できて良かったと思います。そもそもリタイアすること自体がとんでもない話ですから、それを起こしたことの方が私としては大きな責任を感じています。今日はきっちりと仕事ができてレース後はホッとしました」

(米家峰起通信員)