新潟アルビレックスBBが今季初勝利を挙げた。横浜ビー・コルセアーズを80-75で振り切り、このカード1勝1敗とした。PFリチャード・ヘンドリックス(33)が30得点でMVPに選出された。第1クオーター(Q)で10得点など立ち上がりからチームを乗せると、チーム最長の36分4秒間の出場で気を吐いた。新潟は次節の10、11日、琉球ゴールデンキングスとアウェーの沖縄市体育館で対戦する。

エンジン全開のヘンドリックスがチームを乗せた。第1Q、PFロスコ・アレン(27)の3点シュートで先制後、インサイドから2連続シュートで勢いづける。後半は横浜が追い上げるたびに得点。最後は78-75から79、80点目のフリースローを成功させてダメ押し。チームの今季初勝利の立役者にMVPが送られた。「プレシーズンを経て、コンディションが上がってきた」。53-74で敗れた1戦目は32分間の出場で6得点に終わった。この日は両チーム最多の30得点。1日できっちり修正した。

福田将吾監督(36)は1戦目の後、ヘンドリックスにげきを飛ばした。「戦っていない」。指揮官の期待が込められた言葉にスイッチが入った。2戦目の試合前、ヘンドリックスがチームメートに「コミュニケーションを取って積極的に行こう」と言葉をかけた。立ち上がりのプレーでそれを実行し、チームをけん引した。

期待の得点源の活躍が示すようにフィールドゴール成功率は1戦目の32・3%から48・4%に改善。1戦目は常にビハインドの状態だったが、2戦目は逆に1度も追いつかせなかった。

福田監督は「試合の入りは理想的」と31-11と大差をつけた第1Qをほめた。同時に「第2Qが鬼門」と9-22と守備が崩れたことを課題にした。「ここからスタートさせていかなければ」。ヘンドリックスは初勝利の喜びを抑え、気を引き締めた。【斎藤慎一郎】