世界54位のイガ・シュビオンテク(19=ポーランド)が、男女を通じてポーランド選手として初の4大大会シングルス優勝の快挙を達成した。全豪優勝で同6位のケニン(米国)を6-4、6-1で破り、ノーシードの女子選手としては、68年オープン化以降、17年オスタペンコ(ラトビア)以来の優勝となった。「何が起きているのか分からない。何と言っていいのか」と、初々しい優勝スピーチだ。

誰が勝ってもおかしくないと言われる群雄割拠の女子の時代に、また新星が誕生した。ツアーでの優勝もないため、シュビオンテクにとって、ツアー初優勝が全仏のタイトルという驚きの栄冠だ。最後、マッチポイントでフォアを決めると、思わず手で口を押さえ、しゃがみ込んだ。

加えて、今大会、1セットも落とさない快進撃だ。特に4回戦で、同2位のハレプ(ルーマニア)に3ゲームしか落とさずに勝った試合は圧巻だった。回転を多めにかけたフォアを軸に、赤土の上を跳ねるように駆け抜けた19歳。10代での優勝は、97年マヨリ(クロアチア)以来23年ぶりとなった。