関西学生アメリカンフットボールの関大が、“エース封じ”で09年度以来の甲子園ボウル(12月13日)出場に王手をかける。8日準決勝で立命大と対戦。5日は大阪・吹田市の同校で調整した。対決を控えDB坊農(ぼうのう)賢吾主将(4年)は「立川君は大学ナンバーワンのランニングバック。走られると勢いがつくのでしっかり止めたい」と宣言。相手のRB立川玄明(4年)を封じる覚悟だ。

この日はフォーメーション確認などを念入りに行い、至る所で「立命」を意識した声が出ていた。相手RBの立川はU-18(18歳以下)日本代表にも選出された実力者。徹底的に止めるため、長い日は5時間も対策に費やしたという。

昨年9月16日の対戦では、第4Q残り1分でWR渡辺大介が28ヤードのパスをキャッチし、17-14で劇的に立命大から9年ぶり白星をつかんだ。自粛期間中「逆立ちトレ」に励んだ渡辺は「バランスが良くなって、タックルされても転ばないようになった」という。11年前に甲子園ボウルに導いた磯和雅敏監督(53)は「相手を止め、数少ないチャンスをモノにできるかがポイント」と分析。2年連続の強豪撃破で、甲子園に1歩近づく。【南谷竜則】