体操女子で19年世界選手権代表の松村朱里(20=ジム・ネット体操教室)が12日、現役引退を表明した。

全日本選手権兼全日本種目別選手権が開かれている高崎アリーナでオンライン取材に応じ、「引退を決めてここまでやってきました」と明かした。

5月2日の練習中に、両肘脱臼の大けがを負った。靱帯(じんたい)が断裂し、手術をへてリハビリ生活を送ってきた。「ケガした時は、その時にやめようかなという気持ちもあったんですけど、アキレス腱(けん)を断裂してしまって復帰している寺本明日香さんを見て、私ももう1度頑張ろうという気持ちになりました。もう1度体操がしたい。頑張ろうと思いました」と振り返った。

競技人生について考えるなかで、ジュニアの代表合宿に参加。「ジュニアの選手も育ってきているし、次はジュニアの選手に頑張ってほしいなという気持ちの方が強くなって、結果的に結論に至りました」と説明した。

10日の予選では平均台のミスなどがあり、12日の決勝には進めなかった。10日が現役最後の演技となった。

今後は製菓の専門学校に進む予定で、「お菓子作りが好きなので、将来はパティシエなどの道に進めていけたらいいと思っています」と笑顔で述べた。