トップリーグのヤマハ発動機が、来年1月16日に迎えるリーグ開幕に向けて弾みをつけた。

同リーグ所属のNTTコミュニケーションズと強化試合を行い、47-14で勝利。フッカー日野剛志(30)の2トライなど計7トライを奪い、快勝した。

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今季限りでの現役引退を発表したラグビー元日本代表FB五郎丸歩(34=ヤマハ発動機)が、ラストシーズンに向けて順調な調整ぶりを披露した。19日、エコパスタジアム(静岡)で行われたNTTコミュニケーションズとの強化試合(40分×3本)に先発。2本目12分の交代まで、存在感を示した。

先制トライを許して迎えた1本目4分。正確なタッチキックでチームを敵陣深くまで前進させる。同7分の同点トライを呼び込むと、2本目1分には相手を引きつけたラストパスでトライを演出した。コンバージョンキックも2本すべて成功させ、自らも4得点。47-14の快勝に貢献し、「求められている仕事ができたと思う」と、うなずいた。

この日、会場には主催者が想定した2000人を超える2716人のファンが詰めかけた。五郎丸は「シーズン前、お客さんを入れた最後の試合。寒い中、多くの方が来てくれた。感謝したい」と頭を下げた。今後の強化試合は、新型コロナ感染拡大防止のために非公開の予定。年内最後となる唯一の公開試合で、その思いをプレーで届けた。

トップリーグは、来年1月16日に開幕する。五郎丸は「ヤマハは、まだトップリーグのタイトルがない。チームの一員として、勢いを与えられるようにしたい」と改めて決意を語った。有終の美を飾るべく、万全の準備を整えていく。【前田和哉】