全日本ジュニア女王の松生理乃(16=中京大中京高)が、まさかのアクシデントを乗り越えた。冒頭のジャンプに向かう助走で、いきなり転倒した。「最初に転んでしまって、自分でもびっくりした。自分で(靴の)エッジをひっかけて転んでしまった。一瞬、パニックになった」。

すぐに立ち上がると、そのまま冒頭の3回転ルッツに向かう。スピードに乗りきれないまま、果敢に挑んで、見事に成功。その後は2回転半、フリップ-トーループの連続3回転と、3つのジャンプをすべて着氷。65・57点で7位だった。

演技後は、手を口にあてて苦笑い。リングサイドでは山田満知子コーチに肩をぽんとたたかれた。スコアは65・57点を出して、同コーチに「よかったねー」と声をかけられた。

「転んで減点もある中で65点台は収穫です。転んで『あ、どうしよう』と思ったけど、曲も進むので…。たって『跳ぶぞ』と思った」。アクシデントにもめげない演技を見せた。

「ミスを想定して練習していたか?」と質問されて「ジャンプのリカバーはしていたが、こういうミスの練習はしてなかった。でもスピードがない中でジャンプするのは練習してきたので、少しはいきたかな」とにっこりほほ笑んでいた。