18年世界ジュニア選手権3位の山下真瑚(17=中京大中京高)が67・28点で4位と好発進した。「不安があったんですけど、いまできるベストの事が出し切れたかなと思います」と振り返った。

NHK杯後、ケガをして思うような練習を積めなかったという。「滑れない日が結構あった。セカンドのトーループとかは数日前から1日1本とかやって、6分間もトリプルトリプル(連続3回転)はやらずに本番だけやろうと思っていたので」。本番直前の調整も初めての経験ながら、3回転ループ、ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、3回転ルッツ-3回転トーループを決めきった。

演技後、ホッとしたような笑顔で引き上げてくると、山田コーチに「あんた、スカートは!」の指摘。演技途中にスカートの色が変わる衣装だったのだが、ジャンプにのめり込むあまりに失念していた。「『はっ』と気付きました…。超集中してました」と苦笑した。

ケガを鑑み、フリーでは4回転サルコーの挑戦は回避する。「フリーも練習があまりできてないので。練習できてなくてフリーのほうが苦手でもっと不安になると思うんですけど、今日と同じように全力でいまできることをやりきりたい」と見据えた。