東京五輪男子60キロ級代表補欠で、18、19年世界選手権銅メダルの永山竜樹(24=了徳寺大職)が、2回戦で同五輪男子100キロ級代表補欠の飯田健太郎(22=国士舘大)に延長の末、一本負けした。

日本代表クラス最小の156センチの永山は、身長差32センチ、体重差35キロある飯田に対して序盤から真っ向勝負。飯田の得意技の内股を透かすなどして関係者らを驚かせたが、延長1分1秒に「イチかバチか」で勝負に出た。袖釣り込み腰を返されて勝負あり。試合後、永山は「柔道家にとって夢舞台の畳に立てたのは誇りで、幸せな時間だった」と感慨に浸った。

1回戦では、90キロ級の河坂有希(愛媛県警)に優勢勝ち。最軽量級として価値ある1勝を挙げた。「小さくても勝てることを少しは証明できた。小さい子供たちの勇気や希望になれたらうれしい」。

来夏は五輪代表補欠という立場で迎える。「今年は悔しい思いをしたので、来年はパリ五輪へ向けて1つ1つ勝ちたい」と決意を示した。