ユニホームを忘れた京都成章のSO大島泰真(2年)が、汚名返上キックパスで準々決勝に導いた。

前半11分、ゴール前20メートルのラックから、SH宮尾がパス。受け取った大島が鮮やかなキックパスで裏に転がし、WTB中川がトライを決めた。大島は「裏が空いているのがわかっていたので、転がしたら走ってくれた」と語った。

この日、背番号24を着用して出場。花園のロッカールームに本来の10番を忘れてきたという。「怒られました」と苦笑した。それでも、後半、風を利用したキックで、陣地を獲得。敵陣で有利にゲームを進めた。悲願の初優勝を目指し「絶対に優勝したい」と気持ちを込めた。

湯浅泰正監督(56)は「準備してきたことを出してくれた」と選手をたたえた。だが、ユニホームのことで大会本部に呼び出しを受けていたようで「これから怒られに行ってきます」と足早にグラウンドを後にした。【南谷竜則】