歴史に残るロスタイム「18分5秒」の死闘が繰り広げられた。4大会ぶり7度目の優勝を目指す東福岡(福岡第1)が東海大大阪仰星(大阪第1)と21-21で引き分け、抽選の結果、8大会連続の4強を決めた。

   ◇   ◇   ◇

激闘を終え、東福岡の藤田雄一郎監督(48)は「(時計表示)48分なんて見たことナイですよ」。あきれ笑いを浮かべつつ「100回大会でこんな試合ができるなんて…。すがすがしいですね」。大学、トップリーグのハーフ40分を優に超える後半48分超を戦い抜いた教え子に目を細めた。

ドローの中で、強さを見せた。前半12分に先制されてから、個々がフィジカルの強さを発揮した。174センチ、117キロのプロップ本田が驚異的な脚力で大外からライン参加し、ビッグゲインを獲得するなど、まさにFW、BK一体のラグビーを体現した。

準決勝は京都成章戦。藤田監督は「成章さんもウチより上、挑んでいきたい」。挑戦者の姿勢を強調。修正点には「いや、明日何をして変わるもんじゃないでしょう。もう疲労を取るしかありません」。4日は練習を控え、選手の休養にあてる考えもにおわせた。【加藤裕一】