女子の米沢中央(山形)が2-0で都城商(宮崎)をストレートで下し、4年ぶりの春高勝利と3度目の3回戦進出を果たした。エースの亀井美子主将(2年=)が攻守でけん引。チーム最多の14得点で勝利に貢献した。男子の福島商が2勝目を挙げる快進撃を見せれば、宮城代表の仙台商(男子)と古川学園(女子)も順当勝ち。男子の雄物川(秋田)と山形南、女子の郡山女子大付(福島)は姿を消した。

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2回戦から登場の米沢中央が、15年以来の16強入りを決めた。第1セット(S)序盤は独特の緊張感から硬くなり、一時は2-8とリードを許す。すかさずタイムアウトを取った監督歴24年目の石田和也監督(48)が「萎縮してやるのではなくて、逆に思い切ってやらないと、リズムを作れない」と指示すると、見違えるようなアクションで、チームは生まれ変わった。U-18日本代表の佐藤吉野(3年)が連続得点で点差を縮めて逆転すると、そこから6連続得点で突き放し、相手の出ばなをくじいた。

第2Sは春高初出場の亀井主将が4得点で流れを引き寄せると、終盤にかけて9連続得点し、4年ぶり1勝をたぐり寄せた。大会前は都城商を想定し、早いコンビバレーを持ち味とする富山第一と約70セットを超える練習試合を実施。貴重な実戦感覚を養ったことも生きたようで、亀井主将は「レフトだけの単調な攻めでなく、サイドやセンターを絡めながら攻めることができた。サーブでも攻められたことが良かった」と、チームの成長を実感した。

7日は大阪国際滝井と、初の8強進出をかけた大一番に挑む。亀井主将は「気持ち、粘り、ムードをモットーにやってきたので、それをコートで出せるように頑張りたい」。石田監督は「目標は日本一に置いています。まずは明日、ベスト8の壁を破れれば」と闘志を燃やした。【相沢孔志】

▽郡山女大付(女子)・青島美空主将(3年=初戦で敗退し)「練習してきたことを出し切れなくて後輩たちに自分たちのプレーを見せられなかったことが心残り。でも、最後の5連続ポイントは来年につながると思う」