天理大が悲願の日本一を手にした。

この日、4トライを決めたCTB市川敬太(4年)は高校時代、大阪の公立校である日新高出身。距離的に花園から近いが、全国大会という意味では花園は遠い存在だった。

一時は大学ではラグビーを断念しようとしていたが、努力に努力を重ね、日本一に立ったチームで先発をつかむまでに成長した。

苦労人の努力家-。そんな市川は優勝を飾った試合後に「1年やってきたことを、この舞台で出すことができてうれしいです。4つのトライがあったが、フォワードやバックス、みんなが我慢して取れたトライです」と謙虚に語った。【南谷竜則】

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◆天理大ラグビー部 1925年(大14)6月、前身である天理外国語学校の開校と同時に創部。天理教2代真柱の中山正善から黒のジャージー、パンツ、ストッキングを贈られ、天理高の「純白」とともに「黒」で統一されている。OBには大工大高(現常翔学園)を強豪校へと育てた荒川博司さん(故人)、元啓光学園監督の記虎敏和氏、前京産大監督の大西健氏ら数々の名将がいる。関西リーグで今季5連覇を果たし、通算12度の優勝。OBに竹田寛行(御所実監督)、15年W杯日本代表CTB立川理道(クボタ)らがいる。所在地は奈良県天理市。