卓球メーカー大手の日本卓球(ニッタク)は27日、業界初の抗ウイルス加工ボール「Jトップクリーントレ球」を3月22日に発売開始することを発表した。

同社は「安心して卓球を楽しめる環境」をテーマに、抗菌・抗ウイルス卓球台なども開発してきた。昨夏から抗菌ボールを発売してきたが、特殊加工技術「メディカルナノコート」を採用して、抗ウイルスに対応した。通常はボールの表面に凹凸があるため、ウイルスや菌が付着しやすいが、粒径10ナノメートル未満の極めて細かいシングルナノ複合粒子でコーティングして付着を防止。すでに同じ素材が、ホテルや高齢者施設のドアノブ、空港で荷物を運ぶカートの持ち手などにも活用されている。

同社担当者は「今は試合中に審判が除菌液を使ってボールを拭いた後、から拭きもするなど、こまめな作業を繰り返して進行している状況。学校などでも練習中に除菌が必須になっているので、ストレスを少しでも軽減出来ると思う」。練習球として部活動やクラブチーム、老若男女の愛好者まで比較的導入しやすい抗ウイルスボール。感染予防対策の手間を大幅に軽減出来る役割も担う。