カーリングの男子世界選手権が2日(日本時間3日)、カナダのカルガリーで開幕した。来年の北京オリンピック(五輪)五輪出場枠が懸かる大会で、日本選手権3連覇中のコンサドーレが日本代表として出場。6位以内に入れば五輪切符を獲得し、18年平昌五輪に続く2大会連続出場が決まる。

日本の世界ランキングは現在6位。コンサドーレが出場した19年世界選手権では4位に入っており、今大会で五輪出場を決める可能性は十分。大会前にスキップの松村雄太(31)は「メダルを持って帰って来られれば」。前回を上回る成績を挙げて五輪切符を手にすることを目標に掲げている。

コロナ禍で行われる今大会は、選手や関係者と外部との接触を遮断するバブル方式で実施。無観客で開催され、客席にはファンのパネルが設置される。出場14チームによる総当たりの1次リーグが行われ、上位2チームの準決勝進出が確定。3~6位が準決勝進出を争うプレーオフに進む。

五輪6大会連続出場中の女子は、18年平昌五輪でLS北見(現ロコ・ソラーレ)が銅メダルを獲得するなど認知度は高い。一方で男子は、開催国枠で出場して5位と健闘した98年長野五輪後、平昌五輪でSC軽井沢クラブが出場するまで20年間、五輪から遠ざかっていた。存在感を高めるためにも、大舞台での活躍が期待される。

カーリングの日本代表は、さまざまなチームから優秀な選手を選抜する形式ではなく、国内大会を勝ち抜いたチームがそのまま国を代表して国際試合に出場する形が取られている。

今大会に出場するコンサドーレは18年夏に結成され、一気に国内の頂点に上り詰めたチーム。スキップの松村は司令塔としてけん引する。リードの阿部晋也(41)は女子日本代表をコーチしたこともある豊富な経験の持ち主。セカンドの谷田康真(26)はスイープ力にも定評があり、サードの清水徹郎(33)は平昌五輪にも出場した実力者。リザーブとして控える相田晃輔(22)は、大学を卒業した今春からは家業の漁師を継ぐ道を選び、カーリングとの両立を目指す。個性豊かなメンバーが、一丸となって五輪切符獲得に挑む。