午後4時5分から9種目で決勝、そのうち五輪種目は3種目で行われる。

注目は今大会ここまで2冠の池江璃花子。非五輪種目の50メートルバタフライ(午後4時5分)と五輪種目の50メートル自由形(午後5時17分)に出場する。出場4種目制覇に向け、かぎは1時間12分のレース間隔と回復具合にある。

池江は50メートルバタフライについて大会前に「優勝を目指しています」と発言。2月の東京都オープンでは25秒77で優勝。19年世界選手権決勝進出相当の好タイムを出しており、優勝候補筆頭は揺るぎない。予選はラスト10メートルをゆったり泳いで26秒36の全体2位通過。26秒12の同1位相馬あいとのレースになる。

1時間12分後の50メートル自由形は、9日の準決勝1位通過。唯一の24秒台となる24秒87を出した。25秒09で同2位の大本里佳、25秒18で同3位の五十嵐千尋との勝負になる。

池江にとっては今大会11レース目だ。昨年8月の復帰から午後のセッションで2本のレースを泳ぐのは初めて。短い時間での回復が焦点になる。9日には「最後までしっかり泳ぎたい。勝ちをとりにいくだけかな」と口にしている。同種目の派遣標準記録は24秒46。ただこれについては「全く意識していないです」と、あくまで優勝を目指している。

男子50メートル自由形は、派遣標準記録が21秒77。塩浦慎理が持つ日本記録が21秒67だけに、五輪内定へのハードルは高い。準決勝全体1位の松井浩亮が22秒08、同2位坂井孝士郎が22秒09、同3位中村克が22秒14、同5位塩浦は22秒17。各選手の奮起が求められる。

男子1500メートルは、派遣標準記録14分55秒06。こちらも日本記録14分54秒80(山本耕平)に迫る高いハードルだ。15分7秒30で予選1位の平井彬嗣、15分10秒36で同2位の竹田渉瑚が派遣標準記録を突破できるか、が焦点になってくる。

非五輪種目の決勝では、男子50メートル背泳ぎがある。ドーピング検査陽性による2年の資格停止を終えた古賀淳也が、予選全体3位で決勝に進出。他競技を見渡しても、国内でドーピング検査陽性から日本一に返り咲いたケースはほぼないだけに、泳ぎに注目が集まる。

男子50メートルバタフライは、日本記録が23秒27(井田憲吾)。予選全体1位の田中優弥が23秒42、同2位川本武史が23秒45と迫っている。日本新の賞金は100万円。松元克央(男子200メートル自由形)佐藤翔馬(男子200メートル平泳ぎ)黒川紫唯(男子800メートル自由形)に続く今大会4例目の日本新記録も期待される。