ニッカンスポーツ・コムでは8日、18日、28日の「8」がつく日に、NBAウィザーズの八村塁(23)に関するコラムや話題を連載している。第2回は、八村がファッションプロデューサーとして手掛けた“デビュー作”についてリポートする。

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斬新なセンスと着こなしでも話題をさらった。3月21日(日本時間22日)、ニューヨークのブルックリンで行われたネッツ戦。この試合で20得点10リバウンドの大活躍を見せた八村だが、コートの外でも注目を集めた。会場入りした際に彼が羽織っていたのは、紫とピンクを基調とした着物風のウエア。そこには、リンカーン記念碑などワシントン市内のモニュメントと、同市の名物でもある桜が大胆にデザインされていた。

「ブラックサムライDC桜版Kimono」と名付けられたこのアイテムは、八村自身が手掛けるブランド「ブラックサムライ」から初登場したオリジナル商品。気鋭のデザイナー、グレッグ・ロスボロー氏と意見を交わしながら、ワシントンと日本の懸け橋をイメージしたコンセプトやデザインが固まっていった。

翌22日の練習後に行われたオンライン取材で八村は、「いろいろなことに関わっていきたいと思っている中で、ファッションにも興味が出た」。バスケットボール以外にもさまざまな分野に関心を持っていることを口にし、「日本の文化、日本の伝統的なファッションスタイルとしての着物を、僕のブランドとして出せたらと思った」とうなずいた。

八村の代理人を務めるワッサーマン・グループの杉浦大輔氏によれば、「ブラックサムライ」というこのブランドは、八村がプロ選手になることを決断した時から頭に描いていたという。「プロになってリソースが増え、実現できました。バスケの選手だけではなく、ビジネス面でもさまざまな挑戦をしていきたいとの思いがあり、八村選手が築き上げたブランドです」と説明する。

チームのツイッターなどでも取り上げられ、反響も上々だったようだ。「非常にユニークなデザインで、いろいろ方々から注目されました。チームメートやチーム関係者からも、『欲しい』『格好いい』といった声が多くあがったそう。ファンからのSNSを通してのコメントもとても良かったです」(杉浦氏)

価格220ドル(送料別)の同アイテムは国内外からオンラインにて購入可能。限定500枚とあって、早くも売り切れ間近とのこと。先日の取材対応時に「サイズはいろいろあるので、もし良かったら」と、笑顔で売り込んでいた八村。今後もコートの内外で、多彩な展開を見せてくれそうだ。【奥岡幹浩】