16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)バレーボール女子日本代表の佐藤あり紗(31)が、Vリーグ2部(V2)のリガーレ仙台(宮城)で選手兼監督を務めている。東日本大震災から10年の今季は、10月開幕のV2リーグに初参戦する。東北福祉大卒業まで宮城で競技に打ち込み、V・プレミアリーグと五輪を経験した指揮官が、コート内外で奮闘している。

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佐藤はバレーボール以外のスポーツにも興味がある。宮城は楽天、J1仙台、B2仙台などのプロスポーツチームが拠点を置き、試合を見に「よく行きます」と笑みを浮かべた。

特に楽天は大学4年時の11年からのファンで、日立入団後はシーズン終了に伴う帰省を利用し、観戦に訪れていた。19年6月には長年夢見ていた始球式に挑戦。投球時はマウンドの高さとホームまでの距離の長さに驚き「打者は(広島)長野さんで、当たるわけないのに当てちゃダメだと変なプレッシャーで、すごく緊張しました」。結果はワンバウンドで捕手のミットに収まり「リベンジさせてもらえたらうれしいなと思いますね」と再び笑った。

田中将が8年ぶりに復帰したチームは現在首位で日本一奪回に期待が高まる。「ケガなく頑張ってほしいです。私は野球を見に行くことをモチベーションに頑張ることができているので本当に感謝しています。今はリガーレ仙台に所属していて(誰かの)モチベーションになったり、応援されるような存在になれたらいいなと思います」。応援するチームが頑張る姿に元気をもらいながら成長していく。【相沢孔志】