男子100メートルバタフライ予選で東京五輪同種目代表の水沼尚輝(24=新潟医療福祉大職)が51秒87の大会新をマーク。29日の50メートルに続き2日連続の大会新で五輪前最後の県内でのレースを締めた。決勝は棄権し、日本代表合宿(東京)に合流した。

大会新の場内アナウンスを水沼は渋めの表情で聞いた。「前半突っ込んだつもりだったが伸びず、後半もバテてしまった」。強化してきた前半50メートルの速さを出せず、持ち味の後半の加速も失った。もっとも本番は五輪。「この形を試すことができたのは良かった」と言う。代表内定後初で五輪前最後の県内大会。アドバイスを求める大学の後輩に丁寧に答え、悩みの相談にも乗った。「後輩と話をし僕もリラックスできた」。

31日からジャパンオープン(6月3日開幕=千葉)への代表合宿。東京が4度目の五輪になる入江陵介ら五輪を知り尽くす先輩と行動をともにする。「東京五輪の目標はメダル。僕は初の五輪なのでいろいろと聞きたい」。新潟でリフレッシュし、これからは覚悟を固める。【斎藤慎一郎】

【男子】▽100メートルバタフライ予選 (1)水沼尚輝(新潟医療福祉大職)51秒87=大会新(2)田中優弥(同)53秒34(3)吉田圭佑(SA小千谷)55秒96