柔道の世界選手権が6日、ハンガリー・ブダペストで開幕する。組み合わせ抽選会が5日、現地で行われ、第1日の男子60キロ級は世界ランキング1位で18、19年世界選手権銅メダルの永山竜樹(了徳寺大職)と、92年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダルで今年3月に53歳で死去した古賀稔彦さんの次男、玄暉(旭化成)が2回戦から出場する。

現地からオンライン取材に応じた男子代表の井上康生監督は「両選手とも強豪と戦う形になった。国によってはこの大会が五輪選考になるところもある。1戦1戦大事に戦って、最終的に2人の決勝を期待したい」と切望。コロナ禍で大会が開催されることについて「戦える感謝の気持ちを忘れてはいけない。日本代表の誇りと自覚をしっかり持って戦いたい。戦う以上は頂点を目指す」と強い決意を示した。

17年世界選手権女子52キロ級銀メダルで48キロ級の角田夏実(了徳寺大職)は、順当に進めば同じ52キロ級から階級を下げた金メダル候補のクラスニキ(コソボ)と準決勝で対戦する。女子57キロ級の玉置桃(三井住友海上)は、勝ち進めば長野県出身の世界女王、出口クリスタ(カナダ)と準決勝であたる。女子代表の増地克之監督は「この大会を勝つことで24年パリ五輪につながる。『チャンスをものにする』という選手たちの気迫も感じるし、勝てるようにしっかりサポートしたい」と語った。