柔道の世界選手権(ブダペスト)女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実(28=了徳寺大職)が大会から一夜明けた7日、オンライン取材に応じた。

17年世界選手権52キロ級銀メダルの実力者は「階級を落として減量がきつく、くじけそうになった時もあったけど昨日は階級を落として良かったと思った。52キロ級の時は(2位で)悔しい思いをして、今回は勝ち取ることをできて安心した」と初の世界女王の称号を手にした喜びを口にした。

準決勝は、同じ52キロ級から階級変更した世界ランキング1位のクラスニチ(コソボ)にともえ投げで2度技ありを奪い完勝。東京五輪金メダル候補を撃破し、24年パリ五輪に向けて存在感を示した。52キロ級時代に2度負けているライバルに対して「戦う前に今まで感じたことがない武者震いのような…怖いけど楽しみみたいな感じになった」と勝負師としての顔をのぞかせ、心から柔道を楽しめたという。

日本人対決となった決勝は、19年世界ジュニア女王の古賀若菜(19=山梨学院大)に得意のともえ投げと横捨て身技で合わせ技一本。残り時間の使い方など経験値の差も見せつけた。謙虚な28歳の柔道家は、24年パリ五輪へ向けて「優勝したけど常に挑戦者の気持ちを忘れずに、来年、再来年の世界選手権も勝ってパリを目指したい」と言葉に力を込めた。