春の頂点に立った同大が、夏合宿中止の懸念に直面している。

全国2連覇を目指す天理大に、ボール争奪戦の攻防などで上回って勝利。共同主将を務めるロックの南光希主将(4年=東海大仰星)は「『勝てるかもしれない』ではなく、勝つ自信を持って臨んだ。(白星でさらに)自信を持つことができて良かった」と口にしたが、夏の強化に向けて、難しい局面に立っている。

例年は8月中旬から北海道で行う夏合宿だが、新型コロナウイルスの影響により、現状では大学の課外活動に対する方針で行えない見通しだという。飛行機などの手配ができず、すでに北海道は断念せざるを得ない状況。バスなどで移動できる場所での合宿を希望するが、伊藤紀晶ヘッドコーチは「なかなか難しい状況」と険しい表情だった。

6月に予定していた早大戦など、関東勢との対戦機会が失われ、夏合宿も中止となれば、さらに力試しのチャンスを逃すことになる。共同主将のSH田村魁世(4年=桐蔭学園)は「夏合宿には是非行きたいです」とし、南も「できれば行って、他の地域の大学と対外試合をしたい」と熱望。その上で「もし行けなかったとしても、部内マッチなど、チーム内で高め合っていきたい」と力を込めた。

天理大の関西リーグ6連覇阻止へ、名乗りを上げた西の名門。難しい状況下でも最善を尽くし、秋の再戦へ備えていく。【松本航】