初戦突破とはならなかった。今秋からバスケットボール女子のWリーグに参戦するアランマーレ秋田が、トヨタ紡織に50-79と大差で敗れた。佐藤千裕(23)が、3点シュート3本を含むチーム最多11得点、5リバウンド、3スチールでチームをけん引したが、Wリーグ所属チームに実力差を見せつけられた。今日4日、明日5日は他チームとの交流戦に臨む。

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「歴史的1勝」とはならなかった。第4クオーター(Q)中盤から連続得点で突き放され、最後は29点差で試合終了のブザーが鳴り響いた。黒星発進が決まったアランマーレ・嘉陽梨佳子(22)は「後半、前からプレッシャーをかけられた中で、うまくボールが回らずに苦しんだ。相手の1対1の粘り強さや、インサイドでやられた」と試合を振り返った。

第1Qから主導権を握られた。インサイドを軸に得点を許し、攻撃では体を張った激しいディフェンスに阻まれ、簡単にゴール下へ攻め込むことができなかった。16点差で前半を折り返したが、後半からは積極的に攻撃を仕掛けた。佐藤千は「果敢に1対1で仕掛けて、シュートはもちろん、ノーマークの選手を作って、あわせのシュートを積極的に打っていこうという共通認識で挑んだ」。チーム一体で攻め込み、第3Q終了間際には10点差まで追い上げた。

敗戦はしたが、大舞台で高確率の3P(3点シュート)成功率を見せた。「今までスリーポイントに対して消極的だったので、オータムカップに向けて積極的に打てるようにスリーポイントシュートに磨きをかけた」。この試合、4本中3本の3Pを決め、努力を結果に結びつけた。今日4日に行われる鶴屋百貨店戦では「スリーポイントを狙うのはもちろん、持ち味である1対1で得点を量産していきたい」と意気込んだ。

嘉陽はインサイドでの攻守を課題に挙げた上で、「アウトサイドでもインサイドでも攻め続けてチームに貢献できるように強気でやりきります」と、チーム目標に掲げた「攻め続ける」姿勢を見せることを誓った。敗戦を糧に、チーム一丸で“1勝”をつかみ取りにいく。【相沢孔志】