元SMAPのメンバーで、1月24日にレース中の転倒事故で現在療養中のオートレーサー森且行(47=川口)が29日、TBSテレビ「あさチャン!」にインタビュー出演。来年夏までに復帰することを明らかにした。

森は1月の転倒事故により、4度の手術を受けた。現在は復帰に向けて、リハビリに励んでいる。今後は、22年の年明けにプレートを除去する手術を受け、22年春から夏までに復帰したい考えを明かした。「まだまだ諦められないですね。25周年、デビューの記念日(7月6日)には復帰していたいですね。戻ってきます、必ず」と力強く話した。

インタビューの中では、入院中のリハビリ映像も公開された。「まだ走れると自分で信じているので…辞める時は、自信がなくなった時。今はやる気もすごくあるし、挑戦はできるので、諦めなければ…それだけですね」。退院前に1階から18階まで、杖をついて階段を上り、回復力の早さを見せた。

同期のエールも励みになった。森と同じ25期の若井友和(47=川口)がインタビューに応じた。「(森と)また、一緒にレースして、また切磋琢磨していいレースがしたいと思う。それには森(且行)がいないとライバルがいないので、ぜひ帰ってきてほしいなと思います。僕だけじゃなく、同期みんな一緒に走りたいと思っている。モリカツ! 何回も今まで奇跡を起こしてきたけど、また、もう1回見せてくれ! 頑張れよ。選手みんな待っているから。焦らず、急がず、でも、なるべく早く頑張って復帰してね」。盟友のメッセージに、森は涙を流した。

また、森はもう1人の選手の名前を口にした。「ファンのみんなだったり、同期だったり、選手のみんなだったり、もちろん(新井)恵匠だったり…」。1月24日、飯塚でのレース事故で、ともに転倒した新井恵匠(37=伊勢崎)に対しても、メッセージを送った。「僕が復帰できるまで笑えませんと言っているみたいなんですけど、そんなこと1ミリも思わなくていいから、とにかくレース頑張って優勝して、笑顔でいてほしい。逆に、笑顔で待っていてほしい。僕が復帰するまで。本当に何も悪くないのに、何か本当に追い込んじゃったのかな」。

復帰への道のりは長くて険しい。それでも、大好きなオートレースのため、そして再び日本一の頂点へ。森の挑戦は続く。

◆事故レース経過 1月24日、福岡・飯塚オートで開催されたG1戦、開設記念レース最終日の11R特別選抜戦で、8車立ての7枠から出走した。スタートでやや出遅れて、8番手から前を目指した。1周2コーナーで1車抜いた後、前走者の前輪が前々走者の後輪に触れ、大きく外にはじかれたところに、森が避け切れず接触。森と前走者は、外周の外にあるフェンスまで飛ばされて激突、転倒した。ただちに救急搬送され、最初は骨盤骨折と診断された。その後、福岡県内の病院から、東京都内の病院へ転院。骨盤骨折、腰椎骨折の診断を受けて、何度も手術を受けた。レースの復帰には、1年程度の期間が見込まれると発表されていた。

◆森且行(もり・かつゆき)1974年(昭49)2月19日、東京都生まれ。88年にSMAP結成。91年9月、CDデビュー。96年5月にオートレーサーに転身することを理由にグループを脱退。97年7月にレーサーデビュー。川口所属25期生。97年に日刊三賞特別賞、14年に特別賞を受賞。20年11月、川口オートで行われた日本選手権で悲願のSG初制覇。G1は2度、G2は3度、G3は1度優勝。32度の通算優勝を誇る。1着は682度。趣味は旅行。177センチ、59キロ。血液型B。

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