年内最後の“仙山戦”を連勝で締めた。東地区4位仙台89ERSが、アウェーで同5位山形ワイヴァンズを83-67で下し、今季5度目の同一カード連勝を決めた。ジャスティン・バーレル(33)がチーム最多21得点、8リバウンド、4アシストで貢献した。

仙台が悪い流れを断ち切った。第2クオーター(Q)終了間際、山形オーランド・サンチェスの3点シュート(3P)で36-37と逆転される嫌なムードの中、前半を折り返した。

1点を追う第3Q。頼れる選手が勝負どころで輝いた。開始早々にバーレルが逆転シュート。以降はインサイド攻撃と2本の3Pでリードは14点まで広がった。バーレルは「自分がスコアを取らなければいけない時に取れる自信は常に持っている」。試合中は点差や時間、攻撃のバランス等を意識してプレー。「(第3Qは)自分のシュートからリズムができてチームのオフェンスも良くなって得点できるようになったことは良かった」と笑みを浮かべた。

大学卒業後、国内外でプレーしてきて11シーズン目。“ヘッドバンド”がトレードマークだ。NBA選手がヘッドバンドを着けてプレーする姿を見て「かっこいいと思った」と憧れを抱き、15歳から愛用。「ヘッドバンドをしている自分が自分というイメージ。着けていることが自然。自分が思う自分らしさだと思うので、ずっと着け続けたい」と説明した。

仙山戦連勝に藤田弘輝ヘッドコーチ(35)は、「ハーフタイムは選手同士でしゃべって、自分たちで流れを引き寄せた。第3Qの出だしから自分たちのバスケットができた」と喜んだ。

年内は1位FE名古屋、2位越谷と3連戦が待っている。自分らしさを貫くナイスガイが、上位を相手に雪も溶かすくらいのハッスルプレーで連勝を継続させる。【相沢孔志】