東京パラリンピック金メダルで、世界王者の国枝慎吾(37=ユニクロ)が2年ぶりの優勝に王手をかけた。同パラリンピック決勝の再現となった同7位のエフベリンク(オランダ)に、11度目の対戦で初めてセットを奪われたが、5-7、6-3、6-4の逆転で下し、決勝では同2位のヒューエット(英国)と対戦する。

国枝は、チャンスでのミスが多く、第1セットを5-7で落とした。「今日はものすごく暑すぎて、暑さに負けそうだった」。東京パラリンピックの決勝で倒した相手。しかし、その夢を達成したために、1回戦後には「その後のモチベーションに苦しんでいる」ことを明かしていた。

相手とは過去10回対戦し、すべてストレート勝ちの全勝。この日は、第1セットを落とし、最終セットも0-3とリードされるピンチだった。「相手も良かったが、僕のプレーも褒められたものじゃなかった」。しかし、いくらモチベーションに苦しんでいるからといって、世界王者が負けられない。「こういう経験はいくらでもしている」と、そこから底力を発揮。一気に4ゲームを連取し、振り切った。

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