今大会2冠の早田ひな(21=日本生命)は、3冠に一歩届かなかった。シングルス決勝で、女子ダブルスでペアを組んだ伊藤美誠(21=スターツ)と対戦し1-4で敗れた。

今大会の早田は張本智和(18=木下グループ)と組んだ混合ダブルスで優勝、伊藤と組んだ女子ダブルスでも優勝と2冠を達成。自身初の3冠へ期待がかかる中、この日行われたシングルス準決勝では加藤美優(22=日本ペイントマレッツ)との大激戦の末に逆転勝ち。勢いに乗って、この種目2大会ぶりの優勝を目指した。

決勝は打って変わって、苦戦を強いられた。東京オリンピック(五輪)女子個人銅メダルを獲得した伊藤の攻撃を封じることができず3ゲーム連取された。なんとか1ゲーム返したが、反撃もここまで。「コレだという戦術が固まらず、試合をしていた」と振り返った。

3種目で計17試合を戦い終えた大会も総括。「結果からすれば良い成績に見えるけど、悔しい気持ちのほうが大きい」。シングルス決勝で敗れたことが頭から離れないようだが、「伊藤選手に負けて悔しい気持ちがあるのは、もっとできるという気持ちがあるから」と前向きに捉える。

確かな成長を感じ取った21歳は「次こそは女子シングルスでも優勝したい」。敗戦を糧にさらに強くなることを誓った。