NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安(浦安)に新加入した元日本代表ロックのトンプソン・ルーク(40)が、769日ぶりに日本での公式戦に出場した。

14-14の後半27分から途中出場。4点を追う同37分にWTB石井魁(28)が逆転トライを挙げた劇的勝利に貢献した。近鉄(現花園近鉄ライナーズ)の一員として戦った20年1月19日のトップチャレンジリーグ栗田工業(現クリタウォーターガッシュ昭島)戦で現役引退後は、母国のニュージーランドで牧場を経営。40歳になったトンプソンは「ここ2年、牧場でかなりいろいろな動物を追いかけ回していた。羊、鹿、牛、ニワトリ…。家が動物園状態だった。コンディションは万全でした」と笑わせた。

W杯4大会連続出場を果たした日本ラグビーの功労者は、21年11月に行われた浦安の新体制発表記者会見において電撃加入が発表された。この日は相手の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)に、千葉・流通経大柏高出身で日本代表ロックのワーナー・ディアンズ(19)がいた。02年生まれのディアンズと同じフィールドを駆け回り「彼が若いのか、自分が年寄りなのか。(ディアンズは)体が成熟してプレーに慣れてくると、この先、東芝にとっても、ジャパンにとっても楽しみな存在になる」と太鼓判を押した。

自身の今後については「フォーカスは今シーズンや、次の週。毎週、毎週、勝つために何ができるのか。どこで貢献できるのかしか考えていない」とキッパリ。チームは今季、開幕節のコベルコ神戸スティーラーズ戦で勝利したが、チーム内でコロナ陽性者が出た影響もあり、2勝5敗の12チーム中最下位。頼もしい存在が、浦安を上昇気流に乗せる。【松本航】