所属選手の新型コロナウイルス陽性判定を受けてチーム活動を一時休止していた仙台89ERSが2日、10日間の隔離期間を経てチーム練習を再開した。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=35)は久しぶりのチーム練習に「ホッとしています。みんなに会えて、バスケットができて幸せです」と笑顔を見せた。

今回は所属選手10人が陽性判定を受けた。藤田HCは「今日の目的は、無事にバスケットをするという1つだけ。選手には無理をしないでほしいと伝えました」。練習では、ボールに慣れることや基本的な動作を意識し、休憩もこまめに取り入れた。新型コロナウイルスに対してわからないことが多い中、休止明け初の試合となる5、6日の奈良戦に向けて選手の状態を第一に、手探りで準備を重ねていく。

先月19日に陽性判定を受けた月野雅人主将(33)は「濃厚接触の時は、身体は元気だったので自宅でトレーニングができていました。今回は、僕個人は熱が出てほとんど動けなかったです」。休んでいた期間も長く、久しぶりのチーム練習を終えて「頭と身体が連動していない感覚がありました」と振り返った。月野は次節に向け、「まずはケガをしないよう徐々に身体を戻していくのが大事だと思っています。(試合には)できる限りの準備をして試合に臨みたいです。プレーしている姿を見せられれば」と意気込み、待っているブースターに思いを寄せた。

奈良戦に向け藤田HCは「まずゲームを2日間無事に終えられるように。より一層慎重に準備をして、やれることをやっていきたいです」。まだまだ続くリーグ戦を見据え、焦らずしっかりとコンディションを整えていく。【濱本神威】