福原愛、石川佳純、張本智和…。卓球日本代表の強化のノウハウが、今度はパラ卓球にも生かされる。

日本肢体不自由者卓球協会は4日、オンラインでパラ卓球監督就任会見を開催した。

同協会ナショナルチームのハイパフォーマンスディレクターには、日本卓球協会で強化に携わってきた宮崎義仁氏が就任。ヘッドコーチに羽生綾子氏、車いす監督に野中直広氏、立位監督に森薗美咲、強化アドバイザーには新井卓将氏が名を連ねた。

宮崎氏は人選について「羽生さんは福原、石川、張本や平野(美宇)らを育成してきたノウハウを、次はパラの世界で生かしてほしい。森薗さんは(世界選手権の日本代表など)世界で活躍した選手。車いすの監督をお願いしている野中さんとは、日本全国で一緒に新人発掘もしていきたい。(パラの)監督を長くやっていた新井さんにはアドバイザーとして、ご指導を仰ぎながらやっていきたい」と期待を込め「オリパラを強化面で統一する。(24年大会の)パリに向かう過程の中で『卓球競技に関われて幸せだったな』と思えるように、一緒に向かっていきたい」と決意を示した。

具体的には今後、五輪のナショナルチームメンバーとの合同合宿、対戦相手の研究方法の共有などを進めていくという。立位監督の森薗は自らも選手として現役生活を続け“二刀流”でパラ選手の指導を行う。未知の挑戦に向けて「日本代表での知識、経験を生かしていきたい。私自身が現役選手をやることで、選手と同じ目線に立てると考えています」と意気込み、パラの選手たちと高みを目指す。【松本航】