東京五輪で大活躍した女子スケート陣がアクションスポーツの「祭典」でも強さを見せた。ストリート、パークともに予選上位を独占。地元で出場選手も多い上にライバルに欠場者が出たこともあるが、日本勢の滑りの安定感は抜群だった。

パーク予選を1位通過した東京五輪銀メダルの開心那(13=WHYDAH GROUP)は「決勝は気を引き締めて、技の難度を上げたい」。10歳11カ月で19年大会の2位に入り、Xゲーム史上最年少メダル獲得者になった開は、五輪を経てたくましくなった。

パーク2位通過は五輪金の四十住さくら(20=ペンヌ)。危なげない滑りで「まだまだトリックは出していない」。五輪金メダルは「重圧にはならない」。決勝に向けて「五輪と同じように、やりたいことをやるだけ。それで結果がついてくれるば満足」と笑顔で話していた。

ストリートでは織田夢海(15=ムラサキスポーツ)が1位通過。東京五輪出場を逃しているだけに「ここで、みんなに勝ちたい」と言い切った。予選では「まだ本気は出していない」と話し、決勝に向けて「攻めたい」と自信をみせた。2位には東京五輪銅メダルの中山楓奈(16=ムラサキスポーツ)が入り「決勝では練習してきた新しい技を出したい」と言った。

東京五輪に続いて24年パリ五輪でも日本代表の指揮を執る西川隆監督は「久しぶりの国際大会だったけれど、日本女子の強さを再確認した。五輪組だけでなく、五輪を逃した選手もよかった」と満足そう。女子パークの決勝は23日、同ストリートの決勝は24日に行われる。【荻島弘一】