昨季の全国大学選手権で4強入りした東海大が2連勝を飾った。

同じ関東リーグ戦の大東大から9トライ。8日の早大戦(38○29)に続いて勝利を手にし、CTB伊藤峻祐主将(4年=桐蔭学園)は「早稲田戦はいい上がりがあったけれど、内に立った選手へのプレッシャーが少なかった。前半は前に出て止められていた」と防御面で一定の手応えをつかんだ。

収穫と課題がはっきりと浮き出た。前半は前に出る防御が機能。攻撃権をつかむと決定力のある岡村優太(東海大大阪仰星)、中川湧真(京都成章)の2年生WTBコンビが躍動した。前半は10分の岡村のトライを皮切りに6トライ。スクラムやラインアウトのFW戦でも優位に立ち、40-0と圧倒して折り返した。

だが、メンバーの多くを入れ替えた後半は6トライを献上。タックルが甘くなる場面が目立ち、相手のBKに防御ラインを突破された。伊藤は「前に出て止められなかった。メンバーが代わっても、同じクオリティーを求めないといけない」と反省を忘れなかった。

前評判の高かった前年度。1月2日、全国大学選手権の準決勝では、明大に24-39で敗れた。19年W杯日本大会で日本代表主将を務めたリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)ら、多くの名選手を送り出しながら、日本一が遠い。

明大との準決勝にも先発した伊藤は「最終的にはディフェンスのチームにしていく」と言い切った。勝負の秋へ、強固な土台を作り上げる。【松本航】