今季限りで17年間の現役生活を終えたB1新潟アルビレックスBBの佐藤公威(38)が、J2アルビレックス新潟の元GKで営業部員の野沢洋輔氏(42)を第2の人生の参考にする。

5月31日に引退会見を行い、ひと区切りがついた。7月からはバスケクリニック開催など活動を本格化させる。その中で引退後は営業活動やメディアへの発信などでクラブに貢献している野沢氏を見習い、B1新潟に協力していく。

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息つくまもなく佐藤は行動している。5月31日に引退会見を終えたが、その前後から関係者などにあいさつ回り。6月いっぱいで選手契約が満了するのを機に引退後の活動に本腰を入れる。今後は「子どもたちを中心に教えたい」と言う。7月から県内外でのクリニック開催のほか講演なども行う意向で予定はすでにあるが「これからもっと増やしていく」。現在、ミニバスを指導できるE級コーチライセンスを持ち、これから上位の資格取得にも意欲を見せる。

第2の人生を見据え「尊敬している」と言う存在が野沢氏だ。03年のJ1昇格の主力だった野沢氏と05年bjリーグ創設年の新人だった佐藤。面識はないがサッカー、バスケの中心選手として活躍し、お互いのことは知っている。野沢氏は19年に現役引退後、営業部員としてスポンサー獲得、テレビ出演、商品開発などでクラブをPRし続けている。

「クラブのために汗を流している。野沢さんのアルビへの愛が伝わってきた。勉強させていただきたい」。B1新潟で生え抜きの主力選手が新潟で引退したのは佐藤が初。“アルビ愛”は誰にも負けない自負がある。「野沢さんのように活動できたら多くの人が興味を持ってくれる」。今後、クラブの育成組織に入るかは未定だが「間接的にでも力になりたい」と外部にいても協力は惜しまない。メディアにも「自分を売り込んでいく」。17シーズンに及んだプロで養ったものを新潟の発展に注ぎ込む。【斎藤慎一郎】