男子ウエルター級決勝で、3月の全国選抜大会・同級優勝の川村萌斗(開志学園2年)が熊倉世光(新潟向陽2年)に1回44秒でRSC勝ちし、インターハイ初出場を決めた。

川村は一気に攻め込んだ。試合開始と同時に連打でロープ際に押し込む。最後は得意の左ストレートをヒットさせ、2度目のダウンを奪い試合を終えた。「相手をリスペクトして最善の戦いするのが開志学園のボクシング」。選抜王者の肩書は関係ない。目の前の相手に全力で立ち向かうことで礼を尽くした。

選抜は全国大会初出場で初優勝。その直後は「次の目標が分からなくなった」と心に空白ができた。ただ、ともに選抜に出場し、優勝できなかったライトウエルター級の六井和、ミドル級の斎藤総真(いずれも3年)とスパーリングをするうちに「先輩と一緒にインターハイを目指す」気持ちが切り替わった。「インターハイはガツガツいくだけでなく冷静にやらないと」と川村。粗削りな2年生が成長しながら2冠を狙う。