西カンファレンスを制したウォリアーズが、東カンファレンス覇者セルティックスを撃破し、4季ぶり7度目の頂点に立った。第6戦を103-90で勝ち、対戦成績を4勝2敗とした。7度のNBA制覇は6度で並んでいたブルズを上回り、歴代3位。この日34得点のステフィン・カリー(34)が初めて決勝の最優秀選手(MVP)に輝いた。セルティックスは14季ぶり、単独最多18度目の優勝とはならなかった。

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優勝の瞬間が刻一刻と近づく。ウォリアーズのカリーはコート上で感極まった。残り約3秒でプレーが止まると、涙を流して座り込んだ。4季ぶりの栄冠。「このチームが誇らしい。信じられないような気分」と実感を込めた。

王手をかけて敵地での第6戦に臨んだ。立ち上がりこそセルティックスにリードを許したものの、第1クオーター途中から流れをつかんで圧倒。前半を54-39で折り返した。後半も得点を重ね、相手の反撃を振り切った。カリーはチーム最多の34得点。第5戦では3点シュートを1本も決められなかったが、第6戦では成功6本。自身初の決勝MVPにも選出された。

ウォリアーズはここ8シーズンで決勝に6回進出し、優勝4回。ただし2季前は故障のためカリーが長期離脱、トンプソンは全休するなど最下位に低迷。昨季もプレーオフ進出を逃した。それだけにカリーは「いままでの経験も合わせて次のステップにいける。これまでの優勝とは違う感覚がある」とうなずいた。

ウォリアーズは今年9月、来季のオープン戦として日本(さいたまスーパーアリーナ)でウィザーズと対戦予定。チャンピオンチームとして来日する。

〇…自身初の決勝MVPに選ばれたカリーは、「これを取れたということは、我々が勝ち、ここまで戻ってきたということ。耳に入ってくる雑音に反論するのではなく、コート上で結果を出した」と胸を張った。決勝全6試合で1試合平均31.2得点、6.2バウンド、2.0スチールと活躍。第5戦では9本放った外角シュートがすべて外れたが、それでも6試合を通じて44パーセントの3点シュート成功率をマークした。