日本ラグビー協会は17日、女子15人制日本代表(サクラフィフティーン)と女子7人制日本代表(サクラセブンズ)の歴代キャップ保持者への授与式を、15人制日本代表が27日にアイルランドと対戦するテストマッチ「太陽生命チャレンジシリーズ2022」(東京・秩父宮ラグビー場)で実施すると発表した。

女子15人制日本代表は17年、男女7人制日本代表は18年に同協会の理事会でキャップ授与を決定。15人制は91年の第1回女子W杯以降、7人制は99年の「香港ウィメンズセブンズ」以降とし、授与対象者は15人制が197人、7人制が112人(うち70人が両代表のキャップを保持)となる。

授与式当日は現役選手や都合のつかなかった対象者を除いた114人を招待。試合前とハーフタイムに授与する。歴代の女子日本代表選手へ実際のキャップ(帽子)が贈られるのは今回が初めてで、今後は初キャップ取得の際に随時、授与される予定となっている。

7人制で選手兼コーチを務める中村知春(34=ナナイロプリズム福岡)は「カウントしていただいていましたが、形に見える物として考えたことがなかった。ありがたい気持ちもあるし(実物を)見たことがないので楽しみです」とニッコリ。7人制の主将を務める平野優芽(22=ながとブルーエンジェルス)も「男子の選手の方々がもらっているのを見たことがある。自分がそれをいただけることで、形にも残るし、うれしいです。家族も喜んでくれると思っています」と待ちわびた。【松本航】

◆キャップ 国・地域の代表同士の試合(テストマッチ)に出場した選手について、その選手の代表戦出場試合数を、表彰の意味を込めキャップ数としてカウントする制度。日本協会においては82年に男子15人制日本代表のキャップ制度が導入され、1930年に行われたカナダ遠征(ブリティッシュコロンビア州代表戦)までさかのぼって対象試合が定められ、キャップが付与された。

ラグビー発祥の地イングランドで、代表戦に出場した選手にキャップ(帽子)が与えられたことが起源とされており、伝統的に初キャップ獲得時に実際のキャップ(帽子)が授与され、その後は5試合ごとに1つ、キャップに縫い付けることができる星型のワッペンが贈られる。