卓球の世界選手権女子団体で銀メダルを獲得した長崎美柚(20=木下グループ)が、話題となった試合後インタビューについて「自分自身は気にかけていなかった」と笑顔で明かした。4大会連続の銀メダルとなった団体女子の代表が11日、成田空港に帰国し、取材に応じた。

6試合に出場した長崎は、試合のたびに「幸せでした」とコメント。準々決勝のスロバキア戦に勝利した後には、インタビュアーから「東京は12月並みの寒さです。視聴者が温かくなる一言を!」とマイクを向けられ、「洋服をよく着て、ゆっくり寝てください」と笑顔で回答。その様子がSNSなどで話題となったが、当の本人は「中国ではネットがつながらなかったので…」と話し、それほど反響を実感することはなかったという。

明るい性格はチームメートからも認められており、早田ひな(22=日本生命)から「(長崎は)何にでも柔軟に対応して、天然で面白い。縛りなく自由に生きている感じがする」と評されるほどだ。この日も、報道陣から勝負飯を尋ねられると「中国のホテルでトマトと卵を炒めたものを食べていて、これが出た時は勝てるなって思いました」と独特の返答をし、場を和ませた。

世界選手権は4年前に当時15歳で初選出されたが、出場機会はなかった。今大会も4番手という位置づけで迎えたが、5勝1敗の成績で銀メダルに貢献し、「やればできるということを実感した」と自信を得た。

手応えを感じた一方で、中国との決勝では、世界ランク1位の孫穎莎を相手に0-3で敗戦。強さを見せつけられた。「まだ足りないところがたくさんある。実力をつけて、またこの舞台に立てるように頑張りたい」。確かな成長を刻んだ長崎が、さらなる飛躍を誓った。