【ミシソーガ=阿部健吾】男子SPで三浦佳生(オリエンタルバイオ・目黒日大高)が94・06点を記録し、第1戦スケートアメリカに続く首位発進を決めた。2週連続の試合にも、疲れ知らずの17歳。GPシリーズ初優勝、その先のGPファイナル進出に挑む。

宇野昌磨(トヨタ自動車)は89・98点で2位、ペアSPの三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)は首位、女子SPの紀平梨花(トヨタ自動車)は8位だった。

三浦は正直だ。「(自分の得点を)超してくれって見てました」。暫定首位で最終滑走の宇野の演技に祈った。だが、結果は2週連続の首位。記者会見では「めちゃめちゃ最後嫌だなと思っていたんですけど、その前(スケートアメリカ)に経験があって良かった」。気持ちを奮い立たせた。

演技は堂々たるもの。冒頭の4回転サルコーは軸が斜めになりながら、「ねじ伏せる感じ」と連続ジャンプにつなげた。スピン、ステップでも最高難度のレベル4を獲得。演技後、ガッツポーズする姿に歓声がそそがれた。

シニア本格参戦1年目ながら、この2週間で存在感を増した。今大会で2位以上なら、シリーズの成績の上位6人で争うGPファイナル(トリノ)も濃厚となる。「もうやるしかないです」。フリーは日本時間で今日30日。日本の次世代を担う存在「Kao」として、世界にアピールする。