14年ソチ、18年平昌オリンピック(五輪)2連覇王者で、今年7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が7日に迎える28歳の誕生日を祝福された。

初単独アイスショーが全2都市5公演の千秋楽を迎え、まずはリクエストコーナーで喜ばせた。観客に配布された5色に光るバングル(腕輪)を用い、ファンが現地で選ぶ企画で「オトナル(秋によせて)」を舞った。18-19年シーズンと19-20年シーズンの前半で演じた名曲。「悲愴」を演じる流れだったが、羽生さんが「構成を変更します」と音響スタッフに逆リクエストし「アクセルは体力を使うので抜きます。で、ステップからやります。あとで『悲愴』もやります」と追加しながら、まずは「オトナル」を披露した。

続けてピックアップコーナーでは「僕のYouTubeチャンネルで全世界から選んでいただいた曲を千秋楽バージョンで」。その曲は「シング・シング・シング」で、明らかにされると大きな拍手を浴びた。

「初めて楽曲として、すっごく好きになった思い入れのあるプログラムです。7歳とか8歳の時なんですけど、SP、エキシビで。そのSPバージョンのステップシークエンスをやります」

男子選手では異例のビールマンスピンをこの日も美しく決め、そしてサプライズが待っていた。場内アナウンスで「明後日7日は羽生結弦さんの28歳の誕生日です。皆さんの健康を守るために、羽生さんの健康を守るために合唱はできませんが、バングルを使ってお祝いしましょう」となり、揺れる光で前祝いされた。

「知らなかった~。胸がいっぱいです。ありがとうございます」と感謝した。【木下淳】