スポーツ指導者らを講師に招いた「日本の未来とスポーツコンファレンス」が11日、大阪府吹田市の関大で行われた。

スタンフォード大のアスレチックトレーナーで「スタンフォード式脳と体の強化書」などの著書で知られる山田知生氏らが19年から実施している企画で、今年が第5回。陸上元日本代表の朝原宣治氏や山梨学院大教授で陸上部監督の麻場一徳氏らが登壇し、それぞれの観点からスポーツ指導のあり方を語った。

朝原氏は「私を育てた指導者と環境」と題して、中学のハンドボール部で受けた熱血指導に始まり、自主性が養われた高校の陸上部を経て、大学、社会人時代の様々な指導者との出会いで成長していった歩みを振り返った。時代の流れに伴う価値観の変化にも触れ「今はトレーニングはハードだからいい、ではなくなった。休みや栄養も効果的な取り方があるし、個人のコンディションの整え方ももっと進んでいくはず」とさらなる進歩に期待した。

主催者の1人、元なでしこジャパンフィジカルコーチで早大教授の広瀬統一氏は「今日聞いた話をいかに自分たちの前にいる子どもたちに実践できるか。それがスポーツを変え、関わる子どもたちを変え、豊かな未来へとつながっていく」と参加者に呼び掛け、締めくくった。