今年3月の世界選手権女王で、全日本は2連覇を狙う坂本花織(22=シスメックス)が復調に自信を見せた。

上旬のグランプリ(GP)ファイナルは、まさかのフリー失速で5位。帰国後の1週間が重要となっていた中で「ものすごくリフレッシュできました。今季一番、充実していたかもしれない。短期間でしたけど、走り込みだったり、頑張ってきたので、その成果が出てきているのかなと。何とか試合に間に合わせられたかな」と健やかな笑顔を見せた。

帰国翌日の14日だけ休んだ後は走り込み。本来の1時間は「練習に支障が出るので、でも頑張って45分は走るようにした。イタリアでは、何とは言いませんけど、パーッと嫌なもん置いてきたので(笑い)。帰ったら走り込むと決めていたので『食べる時は今や』って。最終日、リフレッシュしてきました。今季の中で一番、調子を上げることができた。試合が楽しみだなと。だいぶ心配がなくなりました」と前向きな言葉を並べた。

技術面に大きな変化はないものの「後半、疲れて跳べなくなることが多かったけど、ファイナル明けからは呼吸器系も乱れず、足の疲れも大丈夫で。日々、練習できていたので自信を取り戻せている。もちろん2連覇したい気持ちはあるんですけど、全日本は自分を見詰め直す機会でもあるので、やるべきことやれば。そうすれば結果は出ると思う。今季、散々でしたけど『ファイナルっ切りにしたい』と宣言したので、しっかりフリーで示したい」と自身と向き合う。

これで全日本は10年連続10度目の出場。「やっと2桁きたか、と(笑い)。けがが少なかったのでここまで続けてこられたし、指導してくれた先生たちのおかげだな」と感謝し、復活のリンクに立つ。